コモディティ投資とは?完全図解で分かりやすくご紹介

投資

──コモディティー投資って?

世界的経済に大打撃をもたらしたコロナウイルスのパンデミック。景気悪化を避けるため、米FRB(日本で言う中央銀行)は金融緩和政策を実施して大量の資金を市場へ供給しています。しかし、その影響から世界中の投資家からインフレの懸念が広がっています。そこで、迫り来るインフレに対して資金を防衛するためにコモディティ銘柄への注目が集まってきています。そこで今回は投資初心者の方でも分かりやすくコモディティ投資とは何か、そのメリット・デメリットなど詳しく解説していきます。

コモディティとは

──コモディティ投資とは価値あるものに投資する方法

コモディティとは日本語で「商品」を指す言葉で、コモディティ投資とはそれ自体に価値があるに投資をすることをいいます。投資先は下記3つのジャンルになります。

・貴金属(金・プラチナなど)
・エネルギー(原油・ガソリンなど)
・農産物(とうもろこし・小麦など)

また、コモディティ投資は現物資産(形がある資産)のため株式市場との価格変更の要因が全く異なります。それぞれの価格変動の要因は下記になります。

・農産物
天候不順や自然災害による需要と供給のバランスが変化すると価格変動に影響を与える。

・エネルギー
国際情勢、特に中東情勢などの変化によって需要と供給にバランスが変化すると価格変動に影響を与える。

・貴金属
生産量や供給量によって価格変動が生じる。特に経済状況や金融情勢が不安定になると価格が上昇する。

コモディティ投資のメリット

分散効果がある

コモディティーの投資対象の一つである金の価格は、株価と反対の値動きをしやすいため安定資産として知られております。不況で株価が多きく値が下がる際は、安定資産の金に資金が流れ金の価格が上昇する傾向があります。金に限らず、様々なセクターへ資産配分を行うことが不況などや急なインフレなどによる価格変動のリスクを避けることに繋がります。

インフレに強い

インフレによってお金の価値が低下すると現物資産であるコモディティーの希少性が高まり、価格も値上がりするので不況やインフレには強い投資銘柄とされています。

先物は相場下落時でも利益が得られる

コモディティ投資の方法の1つである先物取引では、売り建てることによって相場下落時でも利益を得ることが出来ます。価格が値上がりする時だけではなく、価格が値下がりする時でも収益機会があるのです。

コモディティ投資のデメリッ

価格変動が予測しづらい

コモディティー投資には商品ごとに価格変動の要因が異なります。小麦やとうもろしなどの農作物は悪天候や災害が続くけば供給と需要のバランスを崩し、価格変動を引き起こします。原油や天然ガスに代表されるエネルギー関連銘柄では国や世界情勢が大きく影響を受け、特に原油は中東の混乱が起きると供給量の不確実性が高まり価格に大きく影響を与えます。このような価格変動は予想することが困難であることがコモディティー投資のデメリットとして挙げられます。

インカムゲインがない

インカムゲインとは株式投資だと配当金、不動産投資の場合は家賃収入などが挙げられます。コモディティー商品は現物資産のため保有し続けていても新たな価値を生み出してくれることはないためインカムゲインはありません。そのため、他の投資商品に比べ運用益が少ないのがデメリットとして挙げられます。

為替リスク

コモディティは外貨建てで決済されるために為替リスクがあります。為替リスクとは、相場変動により外貨建て資産の価値が変動する可能性のことです。例えば、コモディティの1つである金の価格は、日本においては米ドル建てで提示された価格を円換算しているため、為替変動による影響を受けていると言えます。

コモディティ投資の未来予測

──金が注目される理由

世界的経済に大打撃をもたらしたコロナウイルスのパンデミック。景気悪化を避けるため、米FRB(日本で言う中央銀行)は金融緩和政策を実施して大量の資金を市場へ供給しています。米FRBのパウエル議長は少なくても「2023年までは金融緩和政策を継続する」と表明しており、この流れが継続すれば必ずインフレを引き起こしお金の価値は下がります。

また、2021年4月にアメリカで行われたFOMC(金融政策を議論する会議)でパウエル議長が「経済の著しい進展が見られるまで、金融緩和政策を実施する」と発言したことでより今後も長期的に市場に資金が溢れる見方が強まったため、インフレの懸念から安全資産の金へ資産の一部を移す人が益々増加しております。

──ビットコイン暴落によりコモディティが更に注目される

2021年5月にテスラCEOイーロン・マスク氏のビットコインに対する悲観的なTweetや、中国の規制強化による影響でビットコインの暴落が起こりました。ビットコインはコモディティ銘柄同様にインフレヘッジのための手段として注目を集めていたが、価格流動性(ボラティリティ)が高いとの理由から安全資産であるき金へ資産を移す投資家が増加してきています。不確実性の高いビットコインよりも価値を保存し続けれくれる金ほうが人気が高まっているため今後益々の価格の上昇が期待できます。

コモディティ投資まとめ

コモディティ投資には、価格が株式や債券などとは異なる要因により変動するという特徴があることやそれぞれのメリットとデメリットを理解することが重要です。その上で、株式などと合わせて資産の一部をコモディティへ投資を行うことにより、時代のあらゆる変化による株安の局面へのリスクヘッジを戦略的に行うことができるます。

迫り来るインフレの前にぜひコモディティ投資を初めてみてはいかがでしょうか?

修二

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